これはヤバい!食中毒ランキング2018!
特にコレには気を付けて!!
キッチンカーが提供する食品においても、衛生面での注意を怠るなどが原因となり、残念ながら食中毒が発生することもあります。
食中毒が発生するとお金を払って自分の提供する料理を食べてくれたお客さんに迷惑がかかるだけではなく、自分のお店の信用を落とし、キッチンカー業界そのもののイメージダウンにつながる事もあり得ます。
ここでは発生しやすい食中毒をいくつか紹介しますが、そんなことにならないよう、徹底した衛生管理を実施するようにしましょう!
食中毒の発生のしやすさや食中毒になった時の重症度でヤバさのランキングは変わってきます!!
今回は厚生労働省から2018年に発表されている、2017年度に発生した食中毒に関して、発生件数のランキングをご紹介いたします。
厚生労働省 食中毒統計資料
発生件数ランキング!!
第1位 ノロウィルス
他の食中毒の追随を許さない!!ぶっちぎりでの第1位がノロウィルス!!
発症している人の吐物などからも感染してしまう事があるほど強力な感染力を誇っております!!
防ぐためにはとにかく衛生を保つことが重要であり、手洗いだけではなく、食品や調理器具、食器すべてに注意を払う必要があります!!
ウィルスなので、アルコール消毒が効かないことにも要注意!!
<特徴>ノロウィルスによる食中毒では、原因食品の判明していないものが多いです。その中には食品を扱っている人から食品が汚染され、その食品が原因となっているケースが多いことにも注意!!その他の原因としては貝類(二枚貝)が有名です。少量のウィルスでも発症してしまうという特徴があります。アルコールや逆性石鹸は効果がなく、塩素系の消毒が有効です。
<症状>潜伏期間は12時間から48時間です。下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、発熱が主な症状ですが、発熱は37℃から38℃の軽度の事が多いです。通常1日から2日で症状は治まりますが、症状が治まってもウィルスを排出することに注意が必要です!!有効な特効薬や処方薬がなく、発症した場合は医師の指示に従って、ゆっくり体を休ませてウィルス排出がなくなるのを待つ必要があります。
<原因食品>原因食品が特定されたものでは、貝類(カキ等)、弁当、刺身、寿司、サラダ、餅、菓子、サンドイッチ、パンなどがあります。
<対策>二枚貝については中心部まで充分に加熱する必要があります(85℃~90℃で90秒以上)。野菜などの生鮮食品は充分に洗浄してください。手指をよく洗浄・消毒する事も大事です。食品を取り扱う際は十分に注意し、手洗いを徹底するようにしましょう。調理器具等は洗剤などを使用して十分に洗浄し、その後、次亜塩素酸ナトリウムを用いて拭き上げるか、または煮沸消毒することが有効です。
東京都保険局にもノロウィルスの対策ページがありますので、参考にしてみてください!
東京都福祉保健局 ノロウィルス感染症予防の徹底を!
第2位 カンピロバクター
火の良く通っていない鶏肉から感染するカンピロバクターが第2位!!
最近ではテレビ番組などにも取り上げられるようになってきました!
ギランバレー症候群との関りも取りあげられている、怖い感染症です!!
<特徴>家畜、家きん類の腸管内にいて、食肉(特に鶏肉)、臓器や飲料水に入ってきます。乾燥に非常に弱く、また通常の加熱処理で死滅します。
<症状>潜伏期は1~7日と長いです。発熱、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、下痢、血便等の症状が現れます。少ない菌量でも発症する事に注が必要!!
<原因食品>食肉(特に鶏肉)、飲料水、生野菜などが原因食品になります。
<対策>加熱と乾燥に弱いため、調理器具を熱湯消毒し、よく乾燥させることが有効です。肉と他の食品との接触を防ぐことも重要!!食肉は十分な加熱(75℃以上で1分以上)を行う事で予防になります。
第3位 ウェルシュ
第4位のサルモネラを僅差で押さえての第3位!!
加熱しても死なない芽胞を作る菌!!
カレ-、シチュ-、調理食品(ロ-ストビ-フ、若鶏のトマト煮込み、ロ-ルキャベツ、肉じゃがなど)、豆腐料理(麻婆豆腐など)、野菜料理(カボチャの煮付け、白菜のクリ-ム煮など)など、食肉、魚肉、野菜などが含まれた加熱調理の食品で増殖する憎いやつ!!
<特徴>人や動物の腸管や土壌、下水に広く生息しています。酸素のないところで増殖する菌で、芽胞を作るという特徴があります。芽胞は100℃、1~6時間の加熱に耐えます。食物と共に腸管に到達したウルシエュ菌は毒素を作り、この毒素が食中毒を起こします。時々大規模発生がある事に注意が必要です!
加熱後50℃を下回ると増殖をはじめ、45℃で最も繁殖します。
<症状 >潜伏期は6~18間(平均10時間)。主症状は下痢と腹痛で、嘔吐や発熱はあまりみられないです。
<原因食品>煮込み料理(カレー、煮魚、麺のつけ汁、野菜煮付け)などが原因食材になりやすいです。
<対策>清潔な調理を心がけ、調理後は、速やかに食べるようにしましょう。食品の中での菌の増殖を抑えるためには、加熱調理食品の冷却は素早く行う必要があります。食品を保存する場合は、10℃以下か55℃以上を保つようにしてください。また、食品を再加熱する場合は、十分に加熱して増殖している菌を殺菌し早めに食べるようにしましょう。
殺菌後は、早めに食べるように心掛けましょう。ただし、加熱しても芽胞は死滅しないこともあるので、加熱したからといって過信しないように気をつけましょう。
もちろん、他にも発生しやすい食中毒はたくさんありますので、気になる方は以下のURLも参考にしてみてください。
内閣府 食品安全委員会
厚生労働省
食中毒予防の基本は3つの原則!!
つけない!!
手や調理器具を洗うことで、細菌やウィルスを付けないようにします!!
また野菜など加熱しないで食べる食材も洗うことで食中毒予防ができます。
保存も密閉容器を使うことやきちんとラップすることで、他の食材に菌やウィルスが
つかないよう気をつけましょう!
増やさない!!
低温での保存が重要!!
細菌は10℃以下で増殖がゆっくりになります。食品を低温保存する事で菌を
増やさないようにします!!
ただし低温保存でもゆっくり菌は増殖しますので、過信しないようにしましょう!
やっつける!!
食材を加熱することで細菌、ウィルスをやっつけます!!
多くの細菌やウィルスは加熱で死滅します!!
食材の中までしっかりと加熱することが重要です。
調理器具に関しても、洗浄の後熱湯をかけて殺菌することで食中毒予防ができます!
以下のサイトに詳しく食中毒予防が記載されていますので、気になる方は参考にして下さい。
政府広報オンライン 食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント
キッチンカーオーナーも、食品を取り扱う以上お客様の命に関わる仕事であるという責任を持ちながら、知識を身につけ日々の仕事に取り入れましょう!
きちんとした衛生管理が、キッチンカー、そして業界全体の信頼につながります!