2018/11/07
許認可

キッチンカーで企業するのに必要な食品衛生責任者って?

必要な営業許可はこれ1点!!

営業の許可(車両)


それを取得するためには、
① 食品衛生責任者の資格
② 仕込み場所
の2点が必要となりますが、キッチンカー(移動販売車)での開業を考えている方の中には、営業の許可や必要な資格を考えると面倒くさいと思ってしまう方も少なくないのではないでしょうか。

飲食品を提供する場合、管轄する保健所に必ず届け出をして営業許可をもらう必要があります。
また、飲食業の開業には、各店舗に必ず一人「食品衛生責任者証」をもった、現場責任者を配置することが義務付けられています。

今回は「営業許可」と「食品衛生責任者証」の二つに焦点を当て、申請場所や取得の方法についてポイントをまとめます。また、安心安全な食品営業のための留意点と食中毒についても、後程少し触れます。

営業許可に関して

営業許可を取る事に関してポイントとなるのは、

1.営業許可の申請場所
2.営業許可の範囲
3.営業許可のポイント(給水タンクの量など)
4.取得する必要のある営業許可の種類

に分けられます。
以下に一つずつ見ていきましょう。

1.営業許可の申請場所

営業許可の条件は全国一律だと思っていませんか?
違います!!その条件は各都道府県の保健所によって異なっています!
そのため、どこの保健所に営業許可の申請をするかに注意が必要になります。

2.営業許可の範囲

また都道府県をまたいで営業する場合は、都道府県ごとに許可を得る必要があります。
例えば「仕込場所=埼玉県」「営業地=東京都」となる場合、

埼玉県の「仕込場所」を所管する保健所
東京都の「営業地」 を所管する保健所
つまり2か所の営業許可が必要となります!

3.営業許可のポイント(給水タンクの量など)

キッチンカー(移動販売車)の営業許可をもらう際の条件となるポイントはいくつかあります。以下のような点に注意してみてください。

・運転席と調理場は完全に仕切られているか
・給水タンクは設置され容量は充分であるか
・排水タンクは設置され容量は充分であるか
・シンクの数は充分であるか
・収納ケースや棚の設置は充分であるか
・石鹸は常時、清潔さを保てる状態であるか
・換気はしっかり考慮されているか

施設内(営業車)の条件ポイントも耐水性、耐久性、区画、清潔、明るさ、換気などたくさんありますが、業種によってもっとも違うのが「給水タンク」の容量です。

(東京都の場合)

4.取得する必要のある営業許可の種類

「移動販売」とは、法律的な定義として、
「2輪をのぞいた自動車に施設を搭載し、移動しながら食品の調理加工や販売の営業」
となっています。

その「移動販売」区分けを詳しく見てみると調理営業と販売業で大別されています。

取得する営業許可は、「営業車一台につき該当業種ごとに営業許可が必要」となります。

これは「サンドイッチを作って、パンも売りたい」場合、
サンドイッチ調理(飲食店営業) + パン(菓子製造業)
2種類の営業許可が必要となります。
取り扱う商品と許可の種類は確認しておく必要があります!!

食品衛生責任者証に関して

食品衛生責任者証とは

保健所の営業許可証を取得するためには、食品衛生責任者証が必要となります。

冒頭にも書きましたが、飲食業の開業には、各店舗に必ず一人「食品衛生責任者証」をもった、現場責任者を配置することが義務付けられています。

ただし、既に下記の資格を持っていらっしゃる場合、この許可証は免除されます。

・栄養士
・調理師
・製菓衛生師
・と畜場法に規定する衛生管理責任者
・と畜場法に規定する作業衛生責任者
・食鳥処理衛生管理者
・船舶料理士
・食品衛生管理者、もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する者

取得方法は?(費用と内容)

「食品衛生責任者」は各都道府県の食品衛生協会が開催する「食品衛生責任者養成講習会」を受講することで付与されます。

食品衛生責任者証を持っていない方は、保健所で営業許可証を取得する際に、必ず講習会に参加するよう案内されるはずです。

講習会の内容は下記のとおり↓。

公衆衛生学1時間
衛生法規2時間
食品衛生学3時間
合計6時間

講座は年に数回しか開催されていませんので、開催日が近づいたら、受講該当者全員に案内が送られてくる仕組みになっているようです。
都道府県単位で活動しているみたいで、詳細は少しづつ違うかもしれません。

講習会の開催場所についても、都道府県ごとに違います。保健所に問い合わせるか、都道府県の食品衛生協会に確認してください。
講習会に参加するには、下記のとおり参加費が必要です。
申し込みページはこちら(東京)

適切な食品営業に関して


キッチンカーでの食品営業を行うための許可や資格は確認してきました。ここから先は、安心安全な食品営業を行う上での留意事項や代表的な食中毒に関して簡単に紹介いたします。

衛生管理には細心の注意を払うべし!!どんなに注意してもし過ぎる事のない3つのポイント!!

(1)食品を扱う人の衛生管理

手洗いは、手首、肘など、作業内容によってしっかりと洗うことが大切です。爪ブラシ、ペーパータオル、消毒液、ゴミ箱の準備も必須。同じシンクで食器などを洗うってはいけません!

本人が病原菌を持つケースもあるので、検査をして安全かを確認することも大切です。学校給食を取り扱う人は年12回検査を行っており、それが一つの基準といえます。

(2)食材の管理

冷蔵庫の中での食品の置き方も衛生面では大切です。肉や魚などは菌を持っている可能性があるので、特に置き方には注意してください。

また、一度解凍した冷凍食品は、自分で商品管理のルールを定める必要があります。メーカーは一度解凍したものの保障はしてくれないものです。

(3)作業場への危険なものの持ち込み禁止

予期せぬ事故を防ぐため、持ち込み禁止物を定めておきましょう。
洗浄剤や殺菌剤なども、本当に作業現場へ持ち込むべきかをよく検討して判断する必要があります。調理に間違えて使用してしまうことがないよう、詰め替え容器には必ず名前を入れるなどの徹底が必要です。
衛生面に関しては、アルコールスプレーなどで手を殺菌します。きれいな服装とマスクや帽子を着用します。販売品目によってどのような食中毒が多いか、調べておくことも大切です。

 

詳しい症状や対策を知りたい方はこちらもぜひ読んでみてください!

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