行列の出来るキッチンカーを見てみると
オシャレな雰囲気の車が多いですよね。
キッチンカーで開業するなら、車のデザインもこだわりたいところ。
「どんな色にしようか」「どんなロゴがいいかな」
決して安くはありませんし、末永く使うものなので誰しも迷ってしまうと思います。
この記事では実際の事例を見ながら
キッチンカーのデザイン・カラーリングを決める上でのポイントを解説します。
おしゃれなキッチンカーをつくろう
車両は最大の宣伝ツール
移動販売におけるキッチンカーは飲食店でいう店舗そのもの。
車体の外観がすなわちお店の世界観に直結します。
飲食店であれば「内装」「インテリア」などを組み合わせて雰囲気をつくっていきますが、移動販売であれば「車体の一本勝負」といったところです。
オシャレで魅力的、個性的な車両であれば道行く人の印象に強く残ることでしょう。
さらにオシャレな車両はインスタグラムなどSNSでも拡散。
ネット上、リアル両面で効果抜群の宣伝ツールになってくれるでしょう。
デザインは誰にでも出来る
「とは言ってもオシャレなデザインなんて全くしたことがない」
「どうすれば話題のキッチンカーになるんだろう」
と気負いしてしまう人もいらっしゃるかと思います。
キッチンカーを営業する人のほとんどは美術や車の専門家ではありませんので心配は無用です。
カラーリングについては扱う料理、メインターゲットの客層にウケそうなものを選んでいくといった考え方ではありますが、
「カラーコーディネート」の知識やセンスはなくても大丈夫です。
むしろ大切なのはたくさんの事例を見ること。
ネット上の写真をチェックしたり、実際に足を運び他のキッチンカーを見ることで「雰囲気」を掴んでいくことが大切です。
「こんな風にしたいな」
「この色はステキだな」
といった車をたくさん知ることこそがデザインの第一歩。
「こういう車にしたい」といったアイディアは、ステキな事例をチェックしていく中で自然とわいてくるものです。
ある程度のイメージが固まれば、あとは制作業者が思いを汲んで、近づけてくれます。
まずは漠然とでもいいので「こんなオシャレな車にしたい」といったイメージを自由に膨らませていきましょう。
「商材」「世界観」を軸に考える
カラーリングやデザインを選ぶ前に、世界観・テーマを決めていかなければなりません。
「落ち着いた雰囲気」であればベージュ系、「シックな感じ」であればダークネイビーなど方向性によってカラーリングは変わってきますね。
「何を販売するのか」によっても色は大きく変わってきます。
クレープやスイーツではピンクの車体はメジャーですが、焼き鳥販売でガーリーなカラーリングというのはあまり見られませんよね。
「商材」と「世界観」を定め、それに合わせたカラーを選んでいきましょう。
ブラック…ガッツリごはん系「硬派・本格的」な雰囲気を
ブラックのワントーンで統一されたキッチンカーは非常に洗練された印象を与えられます。
傾向としては「〇丼」「〇○」「〇〇」などボリューム感のあるメニューが多いですね。
またロゴや看板、ポップが映えるのもブラックの強みです。
腹ペコ男子への訴求力は絶大です。
こちらは都内でホットドックを販売する「52(fifty-two)」のキッチンカー。
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ブラックの車体に星条旗が映えますね。
ベージュ・クリーム…大人っぽいカフェ・スイーツ系ならこの色!
ソフトで落ち着いた世界観を演出するならベージュは有力な候補となるでしょう。
クレープなどスイーツ、カフェメニューと相性が良いカラー。オシャレ感度の高い女性にも強くアピール出来るでしょう。
コーヒーとジェラートを販売するMILANOは群馬県内で営業中。
イタリアの三色旗と相まって大人っぽい雰囲気が漂います。
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パステルカラー…レトロでクラシックカーともマッチ
パステルカラーを使うとレトロ感や優しい雰囲気を出すことができます。
柔らかくて淡い色味はジャンルを問わず様々なキッチンカーにマッチしますよ。
ワーゲンなどクラシックカーとも相性抜群です。
東京都多摩地区でクレープを販売する「笑来途」。
うすめの水色がレトロでガーリー。黒猫のイラストもかわいいですね。
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オレンジ・イエロー…商材を選ばない万能選手
元気で力強いイメージを与えられるオレンジやイエロー。
スイーツからフード系までこなす万能カラーで、どんな車種とも相性抜群です。
大阪府大東市を拠点とする「ことりワゴン」はイエローのキッチンカーでクレープを販売しています。ホワイトとのツートンカラーで可愛さもバツグンです。
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こちらはホットスナック「フライドタコス」を提供しているキッチンカー。
活気あふれるオレンジのボディには食欲増進効果があるかもしれません。
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レッド…とにかく目立つ! インパクト重視ならこれだ!
情熱的なレッドはキッチンカーにおいても人気です。ピザなどイタリアン、餃子、から揚げなど「ガツンとくる」メニューが多いのが特徴。インパクト重視なら是非レッドにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
千葉県内で営業中の「絹江餃子」はレッドを基調にイエローが使われています。
存在感バツグンのボディですね。
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群馬県で営業中のDomePizzaはレッドにイタリアン三色旗のデザイン。インパクト絶大で遠くにあっても必ず目に留まりそうです。
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車種別・おしゃれなキッチンカーまとめ
次に車種別にデザイン事例を見ていきましょう。
クラシックカーの雄・シトロエン
フランスを代表する自動車メーカー・シトロエンのクラシック・バントラック。
「Hバン」「Hバス」の2タイプがあります。
波板プレスの外板が放つ存在感は抜群。醸し出すレトロな雰囲気は唯一無二の存在と言えるでしょう。
既に生産は終了しており、中古市場でしか手に入りません。キッチンカー関係者なら一度は憧れる格別の名車です。
古き良きアメリカをほうふつとさせる長野のダイナー「グーギーズカフェ」。
店舗だけでなく移動販売も行っているようです。重厚な車体は可愛いカラーともマッチ。
クリームとミントのツートンカラーが目を引きます。
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シックなグリーンでまとめられているこちらのシトロエン。
なんとこのキッチンカー、ラルフローレンのカフェなんです。
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ニューヨークの旗艦店に併設されているカフェをシトロエンで再現。
オシャレ感度が高い人たちへの訴求力もバツグンです。
静岡でクレープを販売するRomandoRollもシトロエン。
ピンクのワントーンデザインもクラシックな車体とマッチ。
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レトロでキュート・ワーゲンバス
レトロでキュートな面立ちのワーゲンバス。
ツートンカラーが目を引くバスはキッチンカー業界でも常に憧れの的となっています。
正式名称は「トランスポルター」。ワーゲンバスといえば専らT1,T2を指すことが多いです。
こちらも絶版のクラシックカーなので中古市場での流通に限られます。
大阪でパンケーキを販売しているグランプラス。
シックで落ち着いたトーンのワーゲンバスは必見です。
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愛媛で営業するカフェバス モグラのワーゲン。モスグリーンで統一されたワーゲンはどことなく愛くるしさを覚えます。
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T2ワーゲンでコーヒーを提供するのはスワローコーヒー(福岡県)
スカイブルーで統一された車体は存在感バツグン。
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トラック~マツダ・タイタンなど~
これまで紹介した車種はデザイン重視のクラシックカー。
入手し安さ、コストパフォーマンス、実用性で選ぶなら断然日本メーカーに限ります。
1.5tトラックは乗用車と同じぐらい小回りが利くため、見た目に反して使いやすいといった長所があります。
実用性もさることながら、ルックスも負けていませんよ。
無骨な真っ白のトラックとは打って変わって、カスタム後のキッチンカーはオシャレな存在感を漂わせています。
福岡で営業する錆猫食堂。深いレッドのボディ。
オリジナリティを表現したい人は、錆猫食堂のように暗めのカラーリングに挑戦してみるのもよさそうです。
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愛知県内で世界のサンドイッチとビールを販売するKUMALABO。
モスグリーンがキュートな世界観にぴったりですね。
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軽トラック~スズキ・キャリーなど~
最後に紹介するのは軽トラック。軽トラも工夫を凝らすと一気にあか抜けた印象に。
「軽トラ観」が覆るオシャレなキッチンカーが各地で営業しています。
鹿児島でカレーを販売するJacob spiceのデザインは必見です。
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ツートンカラーとペイントで唯一無二の世界観を表現しています。
車体を黒のワントーンにすることでシックな風合いに。都内で営業するハタコーヒースタンドのキッチンカー。
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こちらはフロントをシトロエン風にカスタムした軽トラック。
愛知県で営業するグリコクレープはブラック×イエローでキャッチ―な存在感を放っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
十人十色ならぬ「十台十色」。どのキッチンカーにもオーナーのこだわりや個性が表れていて、一見の価値があると思います。
それでも今回紹介したのは全国津々浦々のキッチンカーのほんの一部。制作を検討している人は一台でも多くのキッチンカーをチェックしてみてはいかがでしょうか。
車体の制作、デザイン、カラーリングなどで悩んだら、制作業者に相談してみるのもいいでしょう。
デザインで大切なのは「こうしたい」というこだわりや世界観です。アナタだけの納得いく一台を制作出来るよう、時間をかけて構想を練ることをオススメします。